keen

今自分が居る陸地から、向こうの陸地へ行くのにギシギシ鳴る橋とか渡らずにひょいと行けたらいいのになぁ、なんて夏に甘えていたと思ったら、もうすっかり季節は秋ですね。ついこないだ、「月の始まりが月曜日っていいね」っていう話をしていたのに。甘えてる場合じゃないですね。年末までの大まかな流れが決まって、あとはそれを軸にゆくだけ、というところまできた。

先週末は久しぶりにThe SALOVERSのライブへ。彼らについて話すと、どうも感傷的になってしまうのだが、それは一目惚れしたときから今もずっとずっと変わらず好きだからなんだけど、そんな彼らが遂にワンマンをすることになって、わたしたちが行かなくて誰が行くの、ってことでデビュー当時からずっと一緒に応援してきた友達と行ってきた。彼らとの出逢いはFLAKE RECORDSにて。「ドレスデン 僕らは何かと差をつけたい」というフレーズに何とも言いようのない心の震えを感じたのは2年前なのに、今でも昨日のことのように思い出せる。思い出したら涙が出そうだ。彼らのファーストアルバム「C'mon Dresden.」を夢中になって繰り返し聴いては、早く見たい早く見たいとやかましかったなぁ、わたし。リリース後に初めて彼らが関西でライブをするってことで、京都でのボロフェスタ終演後に駅まで全速力で走って地下鉄に駆け込んだけど、結局間に合わなかったこととかも懐かしい。ようやく彼らを見れたのが、その1ヶ月後くらい。今は無き心斎橋クアトロで、ミナミホイールのオールナイトイベントにて。開場前には、座り込んで友達とイヤホン片耳ずつつけて「China」ばっかり聴いてたなぁ。清也くんのギターのキューインという音に、何回もため息をついては、期待はどんどん高まっていった。いよいよ彼らとご対面。今でもあの日、「目撃者」になれて良かったなぁと思う。本当に本当にかっこ良かった。体に電気が走るってこういうことなのかと思ったなぁ。彼らのライブが終わったら、「もう帰ろう」って言って帰った。今まで彼らが出したシングル、アルバムはもちろん全部持っているし、今まで彼らが関西でしたライヴにも殆ど行った。この曲はここで初めて聴いたとか、この日のサウンドチェックがすごかったとか、この日のMCはこんなんだったとか、事細かに覚えているから、わたしは本当に彼らのことが好きなんだと思う。先日あった初ワンマンは梅田クアトロにて。ステージが広く感じることもなく、それどころか初っ端からわたしたちの心を鷲掴みにして、こうしたらかっこいいということをさらっと簡単にやってのけて、終盤に近づくにつれどんどん磨きがかかって、一体どこまで行くんだろうなんて、思わせときながら決してわたしたちを置いていかない。「いろんなことをやっていきたい」と言って始まった「雨降りのベイサイド」からの巻き返しが凄かった。「サリンジャー」のイントロを聴く度に気持ちが沸点に達するのを感じるし、「フランシスコサンセット」や「夏の夜」は何回聴いても名曲だなぁと思う。ずっと聴きたかった「曇り空」もやはり名曲でした。清也くんがギターソロをかましているときに、古舘くんを見るのが昔っから好きで、その古舘くんを見たときにビリビリ来る人間でいたいと思う。ずっと。かっこいいバンドは世の中に沢山いるけど、見ているこっちが真剣にさせられるバンドってなかなかいないもの。改めて、ワンマンおめでとう。