ごきげんよう

先日、それこそ5年ぶりくらいに「前髪」というものを作った。自分から遠いところにあるものに手を出すのは勇気がいる。周りの反応がそれぞれで面白い。人に会うのが楽しい。3歳は若返ったな、これ。

先週の土曜日に、監督を沖田修一、脚本を前田司郎が手がけた映画『横道世之介』を観た。

いやぁ、これは傑作。観終わった直後も、「良かったなぁ、良かったなぁ」なんて情けないくらいこの言葉しか出てこなかったくらいに感動したけど、後からじわじわ来る。いやぁ、本当に良かったなぁ。ウェス・アンダーソン監督の『ムーンライズ・キングダム』も最高にラブリーで素晴らしかったけど、そこをぐんっと越えてきましたね、これは。結局はこういうものを求めているんだよなぁ。今観たらどんな良い映画も薄っぺらく思えてしまいそうだな。数年前に出た原作も単行本でちゃっかり持ってたんだけど、世之介ってこんなにへらへら(良い意味で)してる男の子だったっけ。駆け足で読み直して、早くまた劇場に足を運びたい。会話のキャッチボールはもちろんのこと、カメラのアングルにしても、交わされる視線にしても、この映画内で生じるすべての駆け引きがとにかく素晴らしい。とまぁ、こんな風に回りくどく書かなくても、言ってしまえば俳優陣が素晴らしいのです。高良健吾吉高由里子池松壮亮。ああ、ずっと観ていたかった。映画そのものは長尺だけれど、それを理由に躊躇っていたら勿体ないよ。是非、大きなスクリーンで世之介に会ってください。それにしても吉高由里子のお嬢様役、最っ高だったなぁ。

社会人になってから音楽を聴く量がぐっと減ったなぁと思う。というよりは、以前にも増して同じものを繰り返し繰り返し聴くようになった。最近は、シガヴェッツ、スピッツジュディマリPerfume辺りをぐるぐるしています。Perfumeの新曲「未来のミュージアム」が最高。宣伝の影響もあってかラジオから耳にすることが多くて、Aメロが始まった瞬間から最後までずっと泣かされそうになるんだけど、これは何故。映画『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』観たら泣くんじゃないの、わたし。

新曲「未来のミュージアム」のおかげでPerfume熱がまた上昇してきたけど、やっぱりアルバム『JPN』は名盤。一番好き。このアルバムを爆音でかけて、深夜に車飛ばしたら、なんとも言えない気持ちになるよ。ハイライトは「心のスポーツ」。


自由の身になってからじゃなくて、抱えるものがあるうちに隙を見つけて旅に出たい。