プロペラは今日も何事もなく回っている

「飽きっぽい」と口にすれば、それは結構な割合でマイナスなものだと捉えられがちだけれど、実はプラスの要素の方が多いのではないかと最近は思うようになった。この考えが大人になったということとイコールなのかはよく分からないけど、年をとったなあと思うことは著しく増えた。甘いものはどんどん食べられなくなっていくし、9:1くらいの割合(それは言いすぎかも)で和食を好むようになったし、何より仕事終わりに飲む熱いお茶が美味しい。(猫舌ですぐには飲めないのだけど)マイフェイバリットは、放香堂の「深蒸し煎茶」というやつ。おばあちゃんの家でたまたま飲んで、思わず「何これ、おいしい」って口にしてしまった、いわゆるビビビと来たというやつだ。でも我が家のブームは、蜂蜜漬けのしょうが湯。いろんな意味でとってもホッとする。

話がだいぶ脱線したけど、その「飽きっぽい」性格が発動して、ブログを移転することについさっき決めた。決めると早い性格なのは昔から。でもいい加減落ち着きたい。いつもここが最後、という気持ちで始めたりするのに不思議なもんである。いつからブログを書いているんだろうと気になってさかのぼったら、大方10年経っていてびっくりする。よくもそんなに続けてこれたもんだなと思う反面、わたしは単純に「書くこと」が好きなんだろうなあと思う。芯みたいなものって大事だなあと思う。

今日は、一日中、年賀状を刷っていて、一歩も外に出ていなかったので、晩ご飯を食べた後、本屋さんへ車を走らせた。わたしの住んでいるところは、田舎という言葉がぴったりのところだけど、そんなところにも「ここは違う」と頭一つ分、顔を出した、信頼できる本屋さんがあって、そこにわたしが求めている本は大抵置いてある。今日購入したのは、最近よく耳にする、

大橋裕之の「シティライツ」

シティライツ(1) (モーニング KC)

シティライツ(1) (モーニング KC)

窪美澄の「ふがいない僕は空を見た

ふがいない僕は空を見た

ふがいない僕は空を見た

の二冊である。話題のものに触れるのは面白い。それが自分にとっての名作・名盤になるかどうかは別として。世間はこういうものを求めているのかあ、とか客観的に思ったりすることがただ面白いのかもしれない。「シティライツ」は帰ってきて、すぐに読んだ。期待を裏切らず、おもしろかった。「わはは」と大声で笑うんじゃなくて、「くくく」って笑ってしまう感じがとにかく最高だった。愛しかった。笑いをこらえながら読んでいるのに、急にジーンと来て、胸が熱くなったりした。なんといっても、コマの配分が天才的。(79ページとか特に)個人的ハイライトは「部長の恋」。現実と想像という二つの世界をこんなにも自然にリンクさせてしまうなんて、嫉妬してしまう。あと、こんなに光をうまく描ける人初めて見たなあ。

昨日から鼻はむずむず、喉はいがいがするし、ほっといたら鼻水が垂れるので、ティッシュで鼻をかんでいたら、当然のごとく、鼻の下が荒れた。ということで、保湿ティッシュとやらを買いに行った。ティッシュ代だけで600円強した。「生きる」ということと「お金」はやはり引き離せないのかあと思った。でもそれ以上に「いいもの」を使うということは大事だなと思った。

もうすぐ2011年が終わる。フジロック2012に想いを馳せている。彼ら、来日しないかなあ、と気づけば今日は彼らの音楽ばっかり聴いていた。

Frankie & The Heartstrings

音楽云々も勿論そうだけど、とにかくこの声が好きである。The Cureロバート・スミスや、The Specialsのテリー・ホールに通じる声。たまらない。冬だからか、音楽がやけに染みる。