浮遊少女

長いこと更新していない間にそりゃあ色々あったわけですが、何よりもまず、ここ半年近くわたしを苦しめていた手荒れの症状が一気にひどくなり(あれがピークだったと思いたいくらい)、数年ぶりに病院とういうものに行きました。医者には「来るのが遅い」とさんざん言われ、「お薬出しときますね」と当たり前のようにステロイドが入ったものを提示されたので、「ステロイドは嫌です」ときっぱり断り、気休めの薬をもらって帰ってきました。ただ、その自称気休めの薬を塗って、肌を意識的に労ってあげるだけで随分と違うんだなーこれが。自分でもびっくりしている。「体は食べたもので出来ている」というのは本当なんだなーと。まぁ、えぐい描写は避けておきたいところなので、一番近いところでいうと、「脱皮」なうです。乾燥大国ニッポンで「保湿」というのは最大の味方。皆さんも気をつけなはれー。色々考える良い機会になったわー。って治りかけが一番怖いらしいので、まだまだ手を抜けない状態だけど。

先週末は、笹倉くんがおうちでライブをしてくれました。

今更振り返ってみても良かったなぁとしみじみしている。想像していた通り、天井が高い空間で聴く彼の声は、トーストにバターが染み込んでくように、濃い黄色を帯びて、どこまでも高く高く昇って溶け込んでいった。笹倉くんの声を吸った我が家のリビングは瑞々しく生き生きとしてます今も。

ライブ関連でもうちょっと書くと、今週末は、シャムキャッツのライブに行く予定なんだけど、場所的にまた帰宅難民になるのが見え見え。どうしよう。でも対バンにチッツの名前があったしこれは面白いことになりそうだから行きたい。先週末は、手荒れが酷くってそれどころじゃなくって、ちょー楽しみにしていたペインズの単独も諦めたばっかりだから(海外バンドのライブに行けないのは出費が痛い)、無理してでも行きたいなー。とりあえず行く方向で色々対策を練ろう。

あと、最近あったことってなんだっけなー。あ、そうだそうだ。劇団四季というものを初体験した。奮発して前から4列目の席を取ったんだけど、もう感動しすぎて涙ぽろっぽろ出た。とにかく子役がすごい。もう本当にすごい。千秋楽が6月3日に決まったみたいなので、それまでにあと一回は行きたいなぁ。

話は変わって、現代作家で発売日をカレンダーに記入して、カウントダウンしてしまうくらい好きな作家って、わたしには居なかったんだけど、「ふがいない僕は空を見た」読んで、一気に窪美澄さんのファンになったわたしは、彼女の新刊「晴天の迷いクジラ」の発売を心待ちにしていた。それが先日発売になって、もちろん発売日に買って、寝る間も惜しんで貪るように読んだわけだが、いやあ、良かった。前作もそうだったけど、軸となる登場人物の愛おしさったら、もう。群を抜いている。どうしようもないのにほっとけなくて、読んでるうちについお節介おばさんになってしまう。彼らはその後どんな人生を送ったんだろうとか、うまくやっていけてるのかなぁとか、ずっと考えちゃう。この本の何が素晴らしいって、死んだらあかん、生きなあかん、というより生きとったらええことあるかもしれへんで〜っていう、ただ単純に「生きる」ことを肯定してくれる愛情やろなぁ。最近の世の中は「死んだらあかん」「生きなあかん」のオンパレードやもん。他の作品でいうと、柚木麻子さんの「けむたい後輩」が読みたい。

弱っているときには色々思い出したりするんだけど、留学中に大好きな先生が弾き語りでカーペンターズのTop of The World歌ってくれたこととか思い出して、あの頃に戻ることはできないけど、あの頃に近づくことは出来るんだよなぁと嬉しくなって、やっぱり今年は英語がむしゃらに勉強しよう、とまた誓ったのでした。