会えて良かったよ、すずさん

こうの史代原作、片渕須直監督・脚本『この世界の片隅に』やっと観れた。公開前からずっと観たいと思っていて、公開したらすぐにでも観に行こうと思っていたのに、こんなに遅くなってしまった。まだやってて良かった。観る前から期待がぱんぱんに膨れ上がっていたけど、そんなの軽く越えて本当に良かった。北條すずの声を担当したのんが素晴らしいのなんのって、みんな言ってるけど、それでも言いたくなるくらい素晴らしくって、もうどれくらい良いかなんて言葉で表せない。劇場を出てからも、すずさんのことばっかり考えてしまう。印象的なシーンはたくさんあったけど、わたしは最後の方のあるシーンですずさんが「うん」と言うところに一番グッときた。本当にさりげないのに「うん」というたった二文字からすずさんの人柄が滲み出ていて、ああ、すずさんだぁって安心せずにはいられないというか。あとは料理のシーンが音楽も含めて、めちゃくちゃ良かった。パンフレットも迷わず購入したけど、ホームページやチラシやポスターでよく目にするあのイラストには続きがあったなんて、パンフレットを開いて泣いた。すずさん、すずさん、もう会いたいな。明るい映画ではないけど、くすっと笑えるところもあって何より、食べるものもろくに手に入らない時代に毎日いろいろと工夫をしながら懸命に生きるすずさんのひたむきさに、生きていく上で一番大切なものはこれだよ、と教えてもらったような気がする。この映画を見て感じたことを忘れないようにしていくつもりだけど、わたしは忘れっぽいからきっと忘れてしまったりもするから、忘れないように上映している間は何回も劇場に足を運びたいな。まずは原作を読んで、年内に2回目観に行きたいです。